渓流釣り

作家、開口健が中国の古諺として、

一時間幸せになりたかったら、酒を飲みなさい、
三日間幸せになりたかったら、結婚しなさい、
永遠に幸せでいたかったら、釣りを覚えなさい、

という文章を思い出した。

友人からの誘いで、今シーズン3度目のイワナ釣りに出かける。

当方自慢できることは何もないが、遊びの誘いは一度も断ったことがない、
というのが、唯一の自慢である。

永遠に幸せでいたいというのは無理なので、一日だけ幸せになろうと思い、
早朝5時に軽トラで出発する。

途中、林道にサルの群れがいる。鹿もいる。

IMG_2796.jpg(ボス猿 態度がデカい)

今日下界は暑くなるようだが、渓谷はまだ寒い。ちょうど新緑から初夏に移る境目の頃である。

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DSC06679.jpg(友人)

岩から岩へ移り、釣り糸を垂れていると、時が経つのを忘れる。

DSC06698.jpg(尺岩魚)

この渓谷のイワナは、放流したイワナではなく天然のイワナである。

岩の割れ目から湧き出す水で、コーヒーを淹れる。至福の時である。木々の緑が目に染みる。

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あと少し釣りをする。もう何匹か釣れれば満足である。

昼飯を作る。

DSC05420.jpg煮込みうどん(作り過ぎた)

古い友と若かった頃の話に花が咲くが、いつのまにか、体がいうことを聞かない。
老眼が進んだ。老後の話等々、話が現実に戻る。
マァ、息が止まるまで(?)生きるべ、ということになる。

満腹になり、平らな巨岩の上で昼寝。心地よい風が流れ、鳥が鳴いている。
爆睡。

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目が覚めて、自分が今どこにいるのか一瞬分からなくなる。

ヨク寝た。午後もだいぶ過ぎてきたので、帰り支度をする。

今夜は、中国の諺どおり、一時間幸せになりたかったら、酒を飲みなさいということなので、
天然イワナの塩焼きでビールを飲もう、か。

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