たきび その1

白樺の丸太を手に入れた。

 

丸太の芯に洞(うろ)があったので、これで焚火をした。

ナイフで白樺の樹皮を剥ぎ、洞に詰めて着火。

マッチを使い電子ライターは使わない。

白樺は油分が多く含まれている為すぐに燃え、洞から出る火力も強い。

火の調整は根元に小石を敷き調整する。

 

 

 

陽が落ちてきたので、ウイスキーを一杯。

都はるみの「小樽運河」、ちあきなおみの「黄昏のビギン」、そのあとは柳ジョージを聴く。

ウイスキーが喉に沁み、「小樽運河」が心に沁み、煙が目に沁みる。(スタンダードジャズにこんな曲があったな。)

 

 

 

最近は焚火がブームだとか?

アウトドアメーカーがこぞって焚火道具を発売している。

テントの中で焚くストーブまであるらしい。

物がたくさんあると道具に頼り、道具がひとつなくてもうろたえる『通称焚火人』もいるらしい。

かさばる道具を車に積んでいく『自称アウトドアの達人』もいるらしい。

野外遊びはシンプルでなくてはならない。

でなければ持って行った道具に遊ばれてしまう。

もともと外遊びに不便はつきもの。

不便さを自分で工夫して楽しみに変えるのもよい。

マッチ、鉈、ナイフがあればどこでも遊べる。

T.ITO