スーパーおじいちゃん/宮田村 K様邸《アンコール》

昨年の暮れも間近に迫る頃、当社がある伊那市の隣村
宮田村在住のKさんがショールームを訪ねて来てくれた。

 

今までは松本に住む娘夫婦の薪を大量に作り続けてきたが、
自分も薪ストーブを焚いて暖まりたいと、ここ何年も思っていたとのこと。

 

原木は自宅の裏山から切り出せば大量にあり、
今日も木を切り倒し玉切りにし、斧や楔を使って薪を作っていた。

若い頃は山に入り伐採の仕事をしていたそう。
トンネルを掘る時にダイナマイトを仕掛けて爆破する仕事もしていた。

その後は農協に長く勤めて30年前に退職、
今は稲作、田んぼは一町分と大豆を畑で二町分作っている。

 

今年は米寿で御年88歳。腰も曲がらず姿勢もいいし、力もあり、
「悪い所は頭くらいかな」と冗談を言う。

頭脳明晰な方で、まさに「スーパーじいちゃん」である。

 

1月に入り現場調査に伺った時は、
Kさんは狭い戸袋から小屋裏へ様子を見に簡単に上ってきた。

瓦屋根にも上るとの希望があったが、
万一のことがあってはいけないのでそれだけはと、下で待っていてもらった。

現調後、できるだけ早くストーブで暖まっていただきたいということで、
1月中旬に工事を実行。

1日目は煙突工事

 

 

2日目は本体搬入。

前夜に雪が降り、1日目の屋根工事完了はラッキーだった。

 

 

搬入と室内煙突工事が終わる頃、
Kさんは稲わらでしめ縄を作り、奥さんは榊で玉串を作っていた。

 

 

「火の神様、水の神様、地の神様にご報告し安全をお祈りしたい」

一例二拍手、我々も神妙に、神様にご報告し手を合わせる。

 

当方も長年薪ストーブ業をやっているが、この神事は初めてであり嬉しかった。

 

 

焚き方を説明した後、奥さんが温かい豚汁をご馳走してくれた。

この二日間寒かったが、心も身体も本当に温まり
晴れ晴れした気持ちの良い日であった。

薪ストーブの縁でこれからの長いお付き合いを約束して帰路に就いた。

 

T. Ito